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雑誌目次

雑誌文献

病院35巻11号

1976年11月発行

雑誌目次

グラフ

医療人として真の協調を目標に—藤田学園名古屋保健衛生大学病院

ページ範囲:P.9 - P.14

 名古屋保健衛生大学はもと桶狭間の合戦場だったという緑豊かな丘陵と湖に囲まれた美しい環境にあり,その中に10階H型の病院,医学部,衛生学部,衛生短大,女子職員寮などの八角形の建物が並んでいる.豊明,鳴子2大団地をひかえ,診療圏は豊明市を中心に名古屋,岡崎,豊橋に広がっている.
 この病院の設立は,大学新設ラッシュの最中昭和48年で,医学部開設に伴い病院も825床でオープンした.設立主体の藤田学園は"独創一理"を建学精神に昭和41年名古屋衛生技術短大開校,43年衛生学部のみで大学になるという異色の成立ちを持ち,医師・臨床検査技師・看護婦(士)を育成する医学系総合学園としてco-medicalの養成にも重点をおいたユニークな教育を行っている.

外科系学会の重鎮近畿大学病院院長 陣内傳之助氏

著者: 村上文夫

ページ範囲:P.16 - P.16

 陣内傳之助先生は12年間にわたる大阪大学ご在任中,「慈悲心,人の和,頑張り,独創性,責任感」の5項目を教室訓として私達門下生を指導された.お人柄を約言するならば,包容力の実に大きな方である.多くの研究業績については今更贅言を要しないが,教育面では常にスキンシップをもって学生に接せられ,ときにはその愛情の発露がえんえん5-6時間にもわたる臨床講義としてあらわれることもあった.今も医学教育の抱負を語られるときはおのずから熱を帯び,ときにお顔がほころぶ.
 昨今は近畿大学病院長・教授としての激務の傍ら,外科系連合の設立者の1人として外科系学会の分科統合に力を尽くされ,また明後年秋に京都で開催される国際大学結腸直腸学会の会長として寧日がない.去る6月アテネで開かれた国際外科学会では中山恒明教授と共に名誉会員に推挙せられた.

病院災害

病院は災害の危険に曝されている—病院災害の特質と病院災害学会の提唱

著者: 土屋呂武

ページ範囲:P.17 - P.23

 火災や地震などの災害はもとより,近年に至っては,不当な訴訟や凄惨な殺傷事件など,病院は常にさまざまな災害に曝されている,これらによって蒙る病院の損害は測り知れない.病院同士が結束して,これらの損害を最少限にくいとめるべく努力していくべきではなかろうか.

ケース・レポート 病院と地区医師会

地区医師会との協力は,まずコミュニケーション作りから—名古屋市・中京病院の場合

著者: 中西真吉

ページ範囲:P.25 - P.29

 病院と地区医師会との組織的な十分な協力体制は,わが国の未熟な医療制度や不十分な医学教育制度のもとでは,まだ難しいのが現状ではあるまいか,まず,お互いの使命感や機能を理解し,お互いに不足な所を補い合う努力と同時に,相互の触れ合いの機会を多くすることが大切ではあるまいか.

病院検査室を地域へオープン—東京白十字病院の例

著者: 真鍋真之

ページ範囲:P.30 - P.33

 地区の診療所が近所の病院に臨床検査を頼もうと考えるのは,ごく自然なことである.しかし,全国的にみて,そのような試みはあっても必ずしもうまくいっていないと聞く.その点,ここに紹介する東京白十字病院のケースは,スタッフの結束した努力によって,成功している好例といえよう.

救急医療

心臓病の救急体制を考える—ベルファストとシアトルを訪問して学んだこと

著者: 高木誠

ページ範囲:P.35 - P.39

 心筋硬塞による早期死亡は,その40-60%あまりが発作後1時間以内に起るといわれる.したがって,患者の運命は,むしろCCUに運ばれる前に大半が決してしまうとさえいわれている.ところが,わが国の心疾患の救急体制は未だにMCCUさえも整備されていないお寒い現状である.心筋硬塞患者救命に関する最新の知識と,今後の体制について.

ホスピタル・トピックス 医療機器

新しいバイオクリーンルーム

著者:

ページ範囲:P.39 - P.39

 最近,京大,東大を始めとした大学病院やいくつかの病院の手術室でバイオクリーンルーム(無菌室)が設備されているが,このほど新しいバイオクリーンルーム「ライフアイランド」が,開発,販売された.
 バイオクリーンルームはNASA (米国航空宇宙局)の宇宙開発の一環として,開発されてきたが,この微生物制御技術を,病室や手術室向けに応用したのが「ライフアイランド」.

看護

成果の見えはじめた看護部の活動—東京女子医大病院における看護部院内教育の歩み

著者: 東京女子医科大学看護部

ページ範囲:P.45 - P.45

 東京女子医大病院では,昭和49年以来の院内教育により,最近,よりよい看護が行われつつあるので,これまでの経過を中心にその活動を紹介してみよう.
 東京女子医大病院は,昭和48年頃まで深刻な看護婦不足に悩まされ,看護職員も看護部に不満を持っていた.一方,付属看護学校は昭和40年に開設されたが,卒業生は臨床の場では実力が発揮しきれず,単なる作業として忙しく立ち回るのが精一杯という実情であった.なぜ臨床の場におけるよい看護婦が育たないか,その理由として,①大学病院の特徴として医療が高度化して重症者が多く高度の技術が要求され,しかも医療チームとしての組織,機構が明確になっていない,②看護婦の数的不足,③看護職員の教育背景が多様で看護の考え方に一貫性が見出せないなどが考えられた.

薬剤

GMP適合の軟膏練合機

著者: 高野昭彦

ページ範囲:P.91 - P.91

 昨年,厚生省医務局国立病院課から「調剤,製剤過誤防止のための手引と薬品管理事務」についての詳細な注意事項が発表されたが,これによると「軟膏剤は,その使用目的からいって無菌状態に調製されることが望ましい.製剤中にカビや細菌が混入しやすいので,室内の清潔,整とんはもちろん,作業者の手指,衣服等も清潔であることが必要であり,また粉末薬品が飛散している調剤室や乾性製剤室で製剤を行うことは避けるべきである」としている.
 従来,軟膏剤は,どちらかというと,微生物汚染の問題については等閑視されてきた.たとえば,3本ローラーでの練合,撹拌擂漬機での撹拌混合などをとってみても,全く開放状態下で行われ,汚染防止の手段は講じられていない.わずかに品川式万能ミキサーが密閉することができ,機種によっては真空にすることができる程度である.しかし,上述のように無菌状態で調製することが望まれるようになると,製薬室全体の無菌化か,製剤機器を密閉,滅菌できるものにするかの必要がある.

放射線科

放射線科の運営と専門医不足の原因

著者: 松浦啓一

ページ範囲:P.40 - P.44

 放射線科診療は現代医療の大きな柱としてゆるぎないものになっているが,放射線科診療というものが,臨床各科にまたがり,また各科の診療の一部として利用されるという性格のためか,問題を多く抱えているという.放射線専門医の不足,放射線部と放射線科などこの部門をめぐる問題はひろく病院全体の問題を象徴しているのではないだろうか.

今月のニュース

病院医療費の適正化を—「病院医療危機突破大会」開かる

ページ範囲:P.44 - P.44

 「病院医療費の適正化をはかれ--国民の生命を守るために」のスローガンのもとに,全国から多くの病院関係者を集めて,日本病院会(会長阿久津慎名鉄病院院長)主催の「病院医療危機突破大会」が,10月15日,東京・大手町のサンケイ会館で開かれた.
 まず,「病院会の初めての大会であり,意義深いものである.」との阿久津会長のあいさつ.続いて,各政党代表の来賓あいさつ.協賛団体の日本看護協会,日本医療社会事業協会,日本病院薬剤師会などの祝辞と祝電の披露が行われた.

第14回日本病院管理学会総会開かる/"病院設備と安全"をテーマに—第5回日本病院設備学会

ページ範囲:P.70 - P.70

 この秋に病院関係の学会が相次いだが,第14回日本病院管理学会総会(会長橋本寿三男・病院管理研究所所長)は,10月15,16の両日,東京目黒の病院管理研究所研修部で行われた.石村善助・都立大教授,島内武文・秋田労災病院院長の特別講演のほか,地域医療,病院医療と医療評価,病院と災害をテーマに特別演題がくりひろげられた.
 このうち「病院と災害」では,病院管理研究所の特別研究をふまえて,地震・火災・都市災害をめぐって建築設備サイド,病院管理サイドから問題提起があった.その中で,機械に頼っている高度な近代病院ほど災害時には頼りにならないとし,防災医療センターの構想が発表され注目された.逼迫した財政の下でこうした問題に取り組むには,なお制約は多いようだ.

10年目を迎えた日本診療録管理研究学会

ページ範囲:P.74 - P.74

 第10回日本診療録管理研究学会(会長 萩原忠文・日大板橋病院病院長)がさる10月14,15の両日,東京板橋の日大医学部講堂で行われた.病院管理研究所の研修終了者を母体とする研究会として発足して以来10年を経たわけで,記念シンポジウムや特別講演など,10回目にふさわしい企画でもり上がりをみせた.しかしシンポジウム「病歴管理に対する隘路をめぐって」のテーマが示すように,まだまだ問題も多く身分法の制定を,という声がフロアからもしきりに聞かれた.

中国の旅・1

断肢再植

著者: 伊藤誠

ページ範囲:P.46 - P.47

病院建築技術友好訪中団
 私どもは1976年5月なかばから6月はじめにかけ,わずか半月ではあったが,中国の医療施設をつぶさに見学する機会を得た.今にして思えば,鄧小平失脚と河北地震・毛沢東死去というような大事件にはさまれた激動の時期だったわけである.
 一行は筑波大学の吉武泰水先生を団長とする建築関係者9名である.ほとんど予備知識をもたない,新中国は初めてという面々ばかりであったが,中国建築学会の行届いた配慮のお蔭で終始楽しく実り多い旅をすることができた.そして改めてこの隣国の友好への情熱が並み並みでないことを強く感じたのである.

一頁評論

療養環境管理の考え方—療養環境管理料設定への要望

著者: 左奈田幸夫

ページ範囲:P.49 - P.49

 室料差額問題が起きて種々論ぜられているが,私のいう療養環境管理を適正に評価する論旨とは全く異った問題であることを,読者はまず理解していただきたい.社会文化生活の向上から,入院時,文化的生活をするための上級病室への入室は患者個人の希望であり,自己負担は当然である.これに対し患者の病室環境を適正に管理し,治療効果を増幅し,入院日数を短縮して社会復帰を早めることが,療養環境管理である.したがって前者は保険制度で取り上げる問題でなく,後者こそ十分管理料として評価すべき問題である.
 病院を評価する条件は昔から3つある.それは診断,治療と療養環境の充実向上である.よい診断,よい治療に対する健康保険制度の評価は,入院時医学管理料として十分ではないが設定されている.しかし治療に必要な環境調節技術等に対する管理の評価は,保険制度に正しく取り上げられていない.

室料差額を解消するには

著者: 尾口平吉

ページ範囲:P.64 - P.64

 室料差額,付添看護の問題は歯科差額問題とともに,国民が適正な医療を受けるための大きい障害となってきている.社会保険制度,公費負担制度等医療保障体制が整備されてきているなかにおいて,最も重点的に保障されなければならない重い病気にかかって入院加療を要するときに,耐え難いような経済的負担を強要されることは国民にとっては,「何のために毎月大きい保険料を支払っているのか」「金のないものは医療から見放されるのか」「家族の一人が重い病気になれば一家は破滅するのではないか」という不平不満や不安などをますます大きくするものである.このような声に政府は病院に対し一方的に差額病床の規制,基準看護採用病院の付添禁止等の指導を行っているがその効果はほとんど上がっていない.
 なぜか,ずばり言って病院は室料差額を徴収しなければ生きてゆけないからであり,付添看護なしに病院で責任ある看護を行おうとすれば,大きい赤字を生ずることになるからである.

院内管理のレベル・アップ 労務 労務担当15年の記録から・17

院内報編集心得帳

著者: 藤田栄隆

ページ範囲:P.50 - P.51

 このシリーズのはじめに,私は「院内報には金を使え」と強調した.今,改めてその所説のむしかえしをするつもりはさらさらない.むしろ,これから申し上げたいことは,14年余にわたって,毎月毎月,院内報を発行しつづけてきた編集長の‘編集心得帳’とでも称すべきものであろう.

会計・経理 会計・経理事務の問題点・3

保険支払者への請求額と収入額の差異の処理(1)

著者: 山崎信夫

ページ範囲:P.52 - P.53

 48年度を契機としてまず老人福祉法の制度確立,その後高額療養費償還払い制度と医療の福祉化は着実に進んできている.これに伴って,社会福祉すなわち公費負担と高額療養費,それに保険者負担との絡み合いは,事務的にますます複雑化の様相を呈してきている.
 48年に自県のA市と疾病が特殊であり,また地区に専門医がいないことで診療の特別契約を行った.その契約内容は患者の自己負担分については市の方で負担するというものである.

リハビリ リハビリテーション部門の管理・5

総合病院のリハビリテーション部門の運営—横浜市大病院リハビリテーション科

著者: 大川嗣雄 ,   米沢幸子

ページ範囲:P.54 - P.55

 横浜市大病院に診療科としてのリハビリテーション科が設けられて,すでに8年を経過した.この間,医師1人,PT7人,OT1人のスタッフが,常勤医師3人,PT12人,OT5人にまで発展した.さらに,学生ばかりでなく,研修医の教育,地域におけるリハ活動など多くの面でもその範囲が拡大しつつある.しかし反面において,法体系の上での問題,スタッフの歴史の浅さなどの多くの点で反省すべきことも多い.そこで,スタッフから全体の運営に至るまで1つ1つ問題を検討していきたいと考える.

検査 検査部門の管理・5

伝票の管理

著者: 河喜多龍祥

ページ範囲:P.56 - P.57

 中央検査部において,日常使用する伝票には,検査伝票をはじめ,物品請求伝票,修理伝票,消耗品請求伝票,備品購入伝票,薬品試薬請求伝票など多くの伝票類がある.今回は,一番利用頻度の高い検査伝票について述べる.

薬剤 薬剤管理概論・4

在庫管理(理論編)・2

著者: 岩崎由雄

ページ範囲:P.58 - P.59

Eの算定方法(1回調達量=E)
 1回の購入数量をどれだけにするかという問題,すなわち1回調達数量の決定は,在庫管理の最もベーシックな問題であるが,従来,とかく購入担当者のカンと経験に頼ってきた傾向がある.もちろんベテランと称する存在を否定する意志はないが,ソロバン時代に別れを告げつつある現在,コンピュータによる在庫管理には,インプットデータの基礎となる必要にして十分な理論を,理解する必要のあることは言をまつまでもあるまい.
 Eを考えるためには次の2点がある.

イギリス精神医療の旅・11

ロンドンの一日

著者: 金子嗣郎

ページ範囲:P.60 - P.61

 ロンドン滞在中の私の,ごく平均的な一日の生活を述べておこう.

病院図書館

—秋元 波留夫 著—「精神医学と反精神医学」/—中川 米造 著—「健康の思想」

著者: 井上正吾

ページ範囲:P.62 - P.63

共感を与える反精神医学批判
 著者はその略歴に記されているように1929年北海道大学精神医学教室に入局以来,1941年金沢医科大学教授,1958年東京大学教授,1966年に国立武蔵療養所所長となられるまで,日本の精神医学のもとじめ的存在として活躍せられたが,本書は,古稀の祝を機会に,著者の50年に近い精神科医としての歩みを総括しようとされたものである.まずこの本を読む場合,歩まれた時代とその役割とを心におかねばなるまい.

病院建築・89

佼成病院診療センターの建設

著者: 西田義夫

ページ範囲:P.65 - P.69

基本構想
 欧米における医療制度とわが国の医療制度は異なり,病院の機能もおのずから異なっている.
 欧米における病院の役割は,主としてホームドクターからの紹介患者を収容し,あるいは主治医自身が収容治療するもので,外来部門を持たないものが多いが,わが国における病院は,個人開業医の規模を大きくした外来部門を主とするものが多いことは衆知の事実である.

医療への提言・5

機械と人間の接点

著者: 水野肇

ページ範囲:P.71 - P.74

自動販売機と暴徒
 複雑な現代社会は,高度で精緻な機械のメカニズムによって支えられている.医療の世界でも同じことがいえるが,この機械と人間の接点というのは,はたしてうまくいっているのだろうか.まず,次のような話からはじめてみよう.
 たとえば,国鉄の駅で切符を買う.かつては,切符売場の窓口に行って「○○駅」と行き先を告げて1,000円札を出せば,行き先を印刷した切符と釣り銭が返ってきた.ところが,いまは違う.まず国鉄駅名の中に数字で運賃を書いた大きな掲示板の前に行かねばならない.そこで自分の行く駅の運賃を見て,今度は切符の自動販売機の前に立つ.ところが,運悪く1,000円札しか持ち合わせがないときには,駅の売店に行って,たいして欲しくもない週刊誌か,タバコでも買って釣り銭をもらう.不思議なことに,この国鉄の売店は国鉄のなかで機械化されていない唯一のものである.悪くいえば旧態依然,よくいえば人間関係が残っている.

講演と質疑

医療概念の再検討とこれからの病院管理—武見太郎日医会長の講演をめぐって

著者: 武見太郎

ページ範囲:P.76 - P.78

 昨年7月にひきつづき,今年も6月16日に,厚生省病院管理研究所の研修生を対象に,武見太郎日本医師会会長の講演が行われた.これは,その講演の骨子と,交された質疑応答からいくつかを拾ったものである.老人問題,プライマリー・ケア,医辞連と,明日の病院管理の担い手たちの質問は,医療をめぐってさまざまに展開する.

医療と福祉・8 心身障害者の「医療環境」

地域医療体制の確立を/面倒がらずに積極的診療を

著者: 宮尾修

ページ範囲:P.79 - P.84

 障害者の「障害」そのものを対象とする医学はリハビリテーション医学として前進を続けており,また最近では,リハビリテーション科を併設する病院も増加してきた.しかし,障害者が,かぜ引きとか腹痛などといった誰でもかかりうる病気にかかった場合,医療はそれにどう対処しているか,「医療環境」と題して考えてみたい.

私的病院運営のポイント

中小病院における外注方式

著者: 菱山博文

ページ範囲:P.86 - P.88

 外注の効罪については以前から議論が絶えない.たとえば営利を排している病院に,営利を目的とする企業を加えることの是非について,また院内業務と違って患者の反応に迅速に対応しにくいこと,さらに組合対策ではないのかとの議論がある.しかし私的中小病院では,費用,効率の点から外注を導入せざるをえない傾向という.そこで今回は福岡城南病院の外注方式を紹介していただいた.

レセプトを読む・11

ベッドタウンの小病院の一例—公立A病院

著者: 山下健二

ページ範囲:P.89 - P.91

 本院は,病床50床で発足したが,その後老朽化が著しかったため鉄筋コンクリート造2階建に全面改築した.現在,敷地面積約3,000m2,建築延面積約2,500m2,病床数一般76床の小規模病院である.診療科目は,内科,小児科,外科,整形外科で,産婦人科,耳鼻科は医師の確保ができないので休診中である.
 職員数は,総数68(うちパート10)で,医師8(うちパート3),看護婦,准看護婦21(うちパート3),薬剤師2,X線技師1,検査技師3,その他となっている.医師の構成は,内科6(うちパート3),小児科パート1,外科兼整形外科1で,小児科は週2日診療し,他の日は内科にて小児科患者の診療を行っている.点数表は乙表を採用し,基準看護は1類の承認を得ている.

基本情報

病院

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1383

印刷版ISSN 0385-2377

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