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文献詳細

雑誌文献

病院35巻2号

1976年02月発行

文献概要

ホスピタル・トピックス 建築

相部屋の大きさ/病院のプレハブ化

著者: 伊藤誠

所属機関:

ページ範囲:P.36 - P.36

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 アメリカの病院における病室に関連して,少々触れておきたいことがある.それは国の基準で病室1室当り最大4床までしか認めなくなったことである.したがって,もはや5床以上の相部屋は見られなくなるだろう.このことは日本ではまだあまり知られていないようであるが,きわめて重大なことだといわねばなるまい.もっと正確に言うと,保健・教育・福祉省(U.S. Department of Health, Education and Welfare)の保健・精神衛生局(Health Services and Mental Health Administration)が国庫補助を受けて建設される病院に対して設けた最低基準(1973年改訂)の中で,1病室の収容ベッド数は4床以下とするようにきめているのである.国庫補助を受けない病院も,おのずとこの線にならうことになろう.
 4床だと各患者はそれぞれにみずからのテリトリーをもつことができる.それが6床になると,間に挾まれたベッドには自分のコーナーがない.居住性の点で4床と6床とでは格段の違いがある.これについてはわれわれも早くから指摘し,実際の設計においてもなるべく4床室を基本とすべく心がけてきた.しかし,結果的には,どうしても6床にせざるを得ないことが少なくなかった.面積や予算の制約でどうしても辻褄が合わなかったからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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