文献詳細
文献概要
ホスピタル・トピックス 施設
病院とビル管法
著者: 児玉威1
所属機関: 1北里大・公衆衛生
ページ範囲:P.42 - P.42
文献購入ページに移動 最近のビルはますます巨大化し,その用途も多様化しつつある.近代ビルの特徴は密閉された人工環境のなかにあって,環境の制御を中央で一元的に行っていることである.したがってそれらのビル内に生活し,また利用する人びとは,自分の意志でこれを左右することはできない.これらの情勢を背景として,昭和45年,多人数の利用する建築物を対象として,「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」いわゆるビル管法が制定され,ビル衛生が厚生行政の線にのることとなった.そして延べ3000m2以上のビルについては環境衛生技術管理者をおき,ビルの室内環境を,基準に従って衛生的に,また快的に維持管理しなければならないことになっている.
ところで近代病院も巨大ビルの一つであるが,現在,共同住宅,工場などとともにビル管法の対象から除外されている.しかし,その精神としては,現在,対象外とされているビルも環境衛生管理に努力すべきことはいうまでもない.病院の医療は,診療サービス,看護サービスおよび生活サービスの3要素から構成されているが,このうち生活サービスは一般にハウスキーピング部門の業務範囲とされている.
ところで近代病院も巨大ビルの一つであるが,現在,共同住宅,工場などとともにビル管法の対象から除外されている.しかし,その精神としては,現在,対象外とされているビルも環境衛生管理に努力すべきことはいうまでもない.病院の医療は,診療サービス,看護サービスおよび生活サービスの3要素から構成されているが,このうち生活サービスは一般にハウスキーピング部門の業務範囲とされている.
掲載誌情報