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一頁評論
主治医の必要性
著者: 長谷川恒雄1
所属機関: 1伊豆韮山温泉病院
ページ範囲:P.64 - P.64
文献購入ページに移動専門診療科が増えることは学問の進歩に連なり,その進歩がよき医療として国民に還元されることになるので,誠に結構なことであり,望ましいことである.細分化した専門診療科が増えれば増えるほど,患者側では病気について選ぶ診療科に関する知識が必要になる,これも医学知識の向上と普及によって解決する方向をとるとすれば,すべてがうまく対応して処置され,問題は専門診療科を地域医療の中で,どのように配置するかという対策だけとなる.しかしこのような方向は円滑に推進できるであろうか.医療は患者のニーズに応じて与えられるものであるが,感冒,気管支炎になれば呼吸器科や感染・アレルギー科を訪れ,胃炎,腸炎では消化器科を訪れる必要がどの程度あるであろうか.
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