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私的病院運営のポイント
経営近代化への脱皮を目指して〔3〕
著者: 長沢一男1 荒井潔1 武内昶篤1
所属機関: 1東村山地区病院管理研究会
ページ範囲:P.84 - P.86
文献購入ページに移動前回,前々回の2回にわたり,このグループの生い立ちを記した.それは3段階に大別できる.第1段階は,昭和35年頃から昭和40年頃にかけての模索の時代.この時期は,結核医療の斜陽化と全国的規模の病院ストがきっかけとなり,各病院が方策を求めて試行錯誤を行うと同時に,病院経営の前近代性が明白になったときである.ここに,このグループの近代化への歩みが始まった.第2段階は,昭和40年頃から昭和45年頃にかけての研究期の時代.この時期は,病院経理の近代化を共通課題に,そのあり方をお互いに学びあい,病院間の閉鎖性を少しずつときほぐし,共通の地盤固めを行った.第3段階は,昭和45年頃から昭和50年にかけての連携の時代.この時期は,労働組合の共闘攻勢の影響によって,中心テーマが経理研究から労務研究へ発展的に移行した.そして,労組攻勢に対応する必要から,経営諸表の交換やメンバーの増加とともに,各病院の閉鎖性打開がさらに前進し,連携が確立したと言えよう.
そして昭和50年にこのグループはひとつの転換期を迎えた.「経理研究」という初期の目的をほぼ達成し,活動の内容はすでに「経理」という狭い範囲をはるかに越えた.そこで,従来の「経理研究会」から「病院管理研究会」と名を改め,病院の経営管理を検討する場としてその目標と活動内容をさらに一歩前進させた.
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