文献詳細
特集 病院と輸血管理
文献概要
輸血学の基礎領域における知見の最近の増加は極めて著しい.その結果,身近の問題のみをとり上げてみても,今まで原因の解明が十分にできていなかった副作用に,新しい解釈を加えることができたり,またある血液成分をコンパクトに製剤にすることができるようになって,今までできなかった手術が可能になったりで,極めて多彩なものであるということができる.
それにもまして重要なことは,最近までわれわれが極めて安直に考えて行ってきた"全血輸血"がいかに不合理で,しかも将来にいろいろと問題となってくるような禍根を作っていたかなどを知ることができ,"血液成分療法(blood component therapy)"すなわち患者には,その人が必要とする血液成分だけを与えることを原則としなければならないという必要性が認識されはじめてきたことである.
それにもまして重要なことは,最近までわれわれが極めて安直に考えて行ってきた"全血輸血"がいかに不合理で,しかも将来にいろいろと問題となってくるような禍根を作っていたかなどを知ることができ,"血液成分療法(blood component therapy)"すなわち患者には,その人が必要とする血液成分だけを与えることを原則としなければならないという必要性が認識されはじめてきたことである.
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