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院内管理のレベル・アップ 放射線 放射線部門の管理・3
フィルムおよびレポートの管理とコンピュータの利用
著者: 藤井正道1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科
ページ範囲:P.54 - P.55
文献購入ページに移動 医療は,本来患者のためのものであり,放射線診療もその例外ではない.しかも放射線業務は放射線被曝の問題が厳しくなりつつある現状で,そのシステム化は緊急である.したがって本来の放射線医療を行おうとすれば,当然放射線病歴の正しい管理がなされなければならない.放射線病歴の中心となるものは,X線フィルム,シンチグラム等の放射線検査データ類とそれらの診断レポートであり,これが放射線科医の責任において放射線部門で管理されなければならない.またこれらは保管されているだけではなく,随時必要に応じて利用されなければならず,活用の手段としてコンピュータ利用がある.患者1例1例のフィルム類とそのレポートを保管することはごく当たり前のことであるが,診療各科でそれぞれに放射線診療が行われているわが国の現状においては,X線フィルム類の中央管理やそれらの診断レポートの作成と管理は極めて難しい.また,たとえこれらのファイルができたとしても,それをもとに日常診療において患者に還元し,また臨床研究および生きた学生および研修医の教育の基本にしなければ,保管の価値がなくなってしまうだろう(表1).
このシステム確立の段階では多大の利益があるが,それにはまず放射線診療に対する考え方を根底から考え直す必要がある.
このシステム確立の段階では多大の利益があるが,それにはまず放射線診療に対する考え方を根底から考え直す必要がある.
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