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特集 ICUの現状と展望
わが国のICUの現状
著者: 山下九三夫1
所属機関: 1国立病院医療センター手術部
ページ範囲:P.19 - P.26
文献購入ページに移動 ICUの源流は三つあるといわれる.その第1は,1956年ころよりLockwardらが提唱したPPC (Progressive Patient Care)にあるといわれる.これは患者を病状から重症患者(intensive care patient),中等症患者(in-termediate care patient),軽症患者(self-care patient),長期療養患者(long-term care patient)などに区分して収容し,そのうちとくに重症のものを病棟を別にして収容し看護監視するのがIntensive Care Unit(ICU)の起りとするものである.
第2の源流は1950年ころから,術後の回復室(re-covery room)から発展して来たものと考えられるものである.回復室は本来,患者が全身麻酔から覚醒し一般状態が安定するまで,術後1-2時間くらい手術室の近くで患者を管理する室である.しかし大手術やリスクの悪い患者の術後はそのまま病室に帰さず,回復室において看護治療する方が,より効果的というのでICUが生まれたとするものである.
第2の源流は1950年ころから,術後の回復室(re-covery room)から発展して来たものと考えられるものである.回復室は本来,患者が全身麻酔から覚醒し一般状態が安定するまで,術後1-2時間くらい手術室の近くで患者を管理する室である.しかし大手術やリスクの悪い患者の術後はそのまま病室に帰さず,回復室において看護治療する方が,より効果的というのでICUが生まれたとするものである.
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