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文献概要
院内管理のレベル・アップ 麻酔 麻酔部門の問題点・6
麻酔と医療過誤
著者: 青地修1
所属機関: 1名古屋市立大学医学部麻酔科
ページ範囲:P.62 - P.63
文献購入ページに移動麻酔科医独立の原点
手術侵襲から患者の安全を護り,手術者の独断専行に対するcheck systemとしての地位を確立することが麻酔科医独立の原点である.さもないと手術前評価の不十分,術前準備の不足,手術着手時期の不適切,手術管理の不完全,過剰侵襲などの重大危険が存在することが経験的に知られているのである.だから麻酔技術の進歩は麻酔科医独立の原点からすれば二次的なものであると考えるべきである.かかる観点からこそ麻酔科医は手術室の内科医とたとえられたり,手術チームというオーケストラのコンダクターと評されたりするのであって,この原点に立つ限り密室の不祥事は起り得ないはずである.しかしながら麻酔がまた医療技術である以上麻酔に起因する偶発症を生じたり,医療過誤を起すことも避け得ない現実である.しかも麻酔科医が手術室外においてもその活躍の場を拡大している現況ではますます他科と同様な医療過誤の危険にさらされる状況を生じているのである.
手術侵襲から患者の安全を護り,手術者の独断専行に対するcheck systemとしての地位を確立することが麻酔科医独立の原点である.さもないと手術前評価の不十分,術前準備の不足,手術着手時期の不適切,手術管理の不完全,過剰侵襲などの重大危険が存在することが経験的に知られているのである.だから麻酔技術の進歩は麻酔科医独立の原点からすれば二次的なものであると考えるべきである.かかる観点からこそ麻酔科医は手術室の内科医とたとえられたり,手術チームというオーケストラのコンダクターと評されたりするのであって,この原点に立つ限り密室の不祥事は起り得ないはずである.しかしながら麻酔がまた医療技術である以上麻酔に起因する偶発症を生じたり,医療過誤を起すことも避け得ない現実である.しかも麻酔科医が手術室外においてもその活躍の場を拡大している現況ではますます他科と同様な医療過誤の危険にさらされる状況を生じているのである.
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