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立場の差がここにも—医学雑誌と看護系雑誌の問題意識
著者: 山田宣夫1
所属機関: 1増子病院
ページ範囲:P.76 - P.76
文献購入ページに移動 別に統計をとって,比較したわけではないが,看護婦のための雑誌には,その仕事の内容に関するものよりは,もっと根本的な,たとえば「看護とは何か」とか,「看護婦の生き方」というような問いかけに答える記事が多いのに対し,医師向けの雑誌には,医学的な記事が圧倒的に多い.
医師向けの雑誌は,多くは,各専門科別に分かれていて,細分化された医学の進歩を普及させるための学術書となっている(唯一の例外として,医師会の雑誌があり,これはまた極端に政治的な雑誌である).また現在のところ,医師は職場において,恵まれた労働条件のおかげで自分の仕事に対する根本的な問いかけを必要としなくなっているのだろうか,それに対し,慢性的な人員不足のなかで,またその労働条件の悪さなどにより,看護婦はいつも疑問を持ちつつ,また持たざるをえないようになっているのだろう.
医師向けの雑誌は,多くは,各専門科別に分かれていて,細分化された医学の進歩を普及させるための学術書となっている(唯一の例外として,医師会の雑誌があり,これはまた極端に政治的な雑誌である).また現在のところ,医師は職場において,恵まれた労働条件のおかげで自分の仕事に対する根本的な問いかけを必要としなくなっているのだろうか,それに対し,慢性的な人員不足のなかで,またその労働条件の悪さなどにより,看護婦はいつも疑問を持ちつつ,また持たざるをえないようになっているのだろう.
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