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文献詳細

雑誌文献

病院36巻8号

1977年08月発行

文献概要

僻地医療と農村演劇の実践長野県立阿南病院院長宇治正美氏

著者: 若月俊一1

所属機関: 1佐久総合病院

ページ範囲:P.16 - P.16

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 宇治先生が長野県農村医学会に顔を出されるようになったのはもう20年も前になろうか.まだ県立阿南病院の副院長の時代だった.ぼさぼさの長髪,ずばぬけて高い背と前かがみの姿勢.しかしいつも柔和な瞳が笑っていたのが印象的だった.僻地にいての,農村医療のまじめな実践家であるとともに,進歩的な文化人として地域活動に挺身されていることを知り,私たちの友情は急速に深まっていった.
 院長になってからは,日本農村医学会の評議員としても活躍されたが,また農村劇をとり入れての看護婦教育なとが,特に彼のユニークな活動として有名になった.昭和40年には日本児童演劇協会賞を受け,現在は日本演劇教育連盟の委員をしている.彼の随筆集「村芝居」には,空襲で千葉医大から彼の生れ故郷である信州に帰り,農村演劇活動を始めるまでのいきさつがよく書かれている.彼の恩師,石川憲夫教授から「劇の方は相変らずやっているだろうな」と駄目をおされるあたり面白い.昨年はまた,看護婦教育に演劇活動を使っての経験を随筆集「涙め引っこめ」にまとめている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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