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文献詳細

雑誌文献

病院37巻10号

1978年10月発行

文献概要

最近の判例からみた医療事故・10

人工妊娠中絶後における死亡事故と医師の責任の成否

著者: 稲垣喬1

所属機関: 1大阪法務局訟務部

ページ範囲:P.844 - P.845

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判例
 婦人が人工妊娠中絶手術を受けたところ,胎児の排出後容態が急変し,その後死亡するに至った事故について,術前の検査,ないし術後の患者監視体制に関して医師の過誤を認めたが,遺体の解剖が遺族(両親)の拒否によって実現せず,したがって右過失と死亡との因果関係を明確にすることができないとしながらも,この間に蓋然性があると認められるときは,患者の期待権を侵害したとして,その慰藉料を請求することができると判断した特異な事例である(福岡地裁昭52・3・29判決,判例時報867号90頁).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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