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文献詳細

雑誌文献

病院37巻12号

1978年12月発行

文献概要

特集 CCUの現状とその経済性 わが国のCCUの現状

日本医科大学附属病院のCCU

著者: 高野照夫1 大林完二1 西邑信男1

所属機関: 1日本医科大学附属病院集中治療室

ページ範囲:P.974 - P.976

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 Coronary care unit (CCU冠疾患専門治療病棟)の登場によって,急性心筋梗塞患者の不整脈による死亡率は大きく減少した.また急性心筋梗塞に伴う心原性ショックによる死亡率も,新しく開発されたカテコールアミン製剤や大動脈内バルーンパンピングおよびこれらと血管拡張剤とを組み合わせた治療などにより減少の傾向にある.急性心筋梗塞,重症狭心症と重症不整脈は発作時の死亡率が高いので,できるだけ早く適切な治療ができる専門施設へ収容することが必要である.CCUの対象となる患者は連続的な監視を要するもので,患者の内わけは急性心筋梗塞がもっとも多く,つぎに重症狭心症(胸痛発作を何回も繰り返す不安定狭心症,時に致死的不整脈を伴う異型狭心症)やアダムス・ストークス症候群であり,ICUの対象となる患者は心臓病以外の疾患で重症肺疾患や糖尿病性昏睡などである.
 わが国においてもCCUを設置する医療機関が増加しつつあるが,現状ではスタッフや経済的な問題があり,まだ十分ではないようである.しかし現在,東京都にはおよそ20施設のCCUが運営されており,それぞれ本来の機能を十分に発揮するに至っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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