icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院37巻12号

1978年12月発行

文献概要

特集 CCUの現状とその経済性 わが国のCCUの現状

桜橋渡辺病院のCCU

著者: 井原勝彦1 南野隆三1

所属機関: 1桜橋渡辺病院循環器科

ページ範囲:P.980 - P.983

文献購入ページに移動
はじめに
 当院CCU (coronary care unit)は,昭和46年4月に10床(うち1床はICU)をもって開設,次第に充実させ,昭和50年6月にはPCU (progressive care unit)3床を増設,救急指定を受けており,昭和52年には年間76例の急性期心筋梗塞症例を含め約300例の心臓救急患者を収容するまでになってきた.
 心筋梗塞は急性期,とくに発症数時間に救命しうる重症不整脈による死亡率が極めて高い疾患である.理想的には,不安定狭心症または切迫梗塞の段階でCCUに収容することが望ましいが,心筋梗塞救命の最大のポイントは,患者をいかにしてCCUへ迅速に搬入するかということである.そこで病院の立地条件と搬入システムが問題となる.当院は大阪の表玄関である大阪駅に隣接しており(図1),国鉄,私鉄,地下鉄,主要幹線道路や高速道路の出入口に近く,市内および郊外からの患者輸送に極めて有利な立地条件にある.一方,当院は第2種救急指定(心臓病のみの救急指定)を受けているので,大阪府の救急情報センター(大阪市の救急センターと隣接市町村とがネットされていてコンピュータを駆使して救急活動を行っている)とは専用電話回線をもって結ばれており迅速な搬入システムが確立されている(図2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?