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文献詳細

雑誌文献

病院37巻3号

1978年03月発行

文献概要

特集 病院と付添問題

病院医療と付添看護

著者: 一条勝夫1

所属機関: 1自治医科大学・病院管理学

ページ範囲:P.190 - P.194

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 病院は患者を入院させて診断治療する施設である.診断治療だけが目的であれば,それに必要な医療器材器具と,診療する医師,これを介助する看護婦,そして医師の仕事を分業する薬剤師,検査技師,放射線技師などの医療技術員がおればよいわけである.しかし,医療の前提としての入院ということは,患者が生活の場を自宅から病院に移すことであり,病院は患者が生活する場所でもある.とすれば,病院は生活上の便宜つまりベッドや寝具,食事などのサービスが整っていなければならないし,自用を足せない病人であれば,付添って生活の面倒をみる看護者が必要なわけである.
 欧米の病院の場合,原始的には患者の集団収容施設として,つまり療養の世話をなすもののいない孤独な病人の生活施設として発生し,発展してきた.診断治療用の専門設備は近世にいたっての医療医術の進歩発展に従って次第に導入されてきた.病院が高度医療の専門施設になったのはかなり近世のことである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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