icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院37巻5号

1978年05月発行

文献概要

特集 病院の汚染防止

ものの移動と病院の汚染防止

著者: 川北祐幸1

所属機関: 1順天堂大学・病院管理学教室

ページ範囲:P.362 - P.364

文献購入ページに移動
 近代医療の発達とともに,院内感染の問題がクローズアップされて多くの事柄について論ぜられている.しかし,この中で,かつて伝染病,感染症といわれていた疾病とは異なり,弱毒菌,または常在菌によって引き起される,いわゆる日和見感染が主客をなしていることに気がつく.したがって,図1に示すように病院内における伝播の形式はかつての伝染病と同じであるが,感染源を明確にすることが,非常に困難で,健康人の鼻腔内ブドウ球菌や,わずかの緑膿菌が重大な結果を招くことがしばしばである.
 一方病院の組織は専門分化し,設備的には中央化し,最も合理的な運用がなされるようになってきている.しかし,これらは,個々の目的,立場から解決されたもので,必ずしも汚染防止の点から採用の可否を論じることはなかったのではないだろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?