icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院37巻5号

1978年05月発行

文献概要

院外活動日誌

在宅障害児と父親

著者: 伊藤利之1

所属機関: 1横浜市立港湾病院・リハ科

ページ範囲:P.408 - P.408

文献購入ページに移動
○月○日
 今日は,ジストロフィー症児の地域訓練会に参加してきた.患児は10人ほどであったが,今回は比較的年齢が高く,四肢の関節拘縮や筋力低下が著明な子が多かった.このくらいの年齢(15-17歳)になると,もう母親の言うことなど聞かないので,訓練や日常生活動作を指導する場合,本人にも十分納得してもらわなければならない.しかし,痛くて辛い訓練は,頭でいくら理解したとしても,簡単に実行できるものではない.われわれでさえ,毎日欠かさずトレーニングをすることがいかに困難なことか,誰もが知っていよう.ましてや,自分で自分の身体を思うように動かすことのできない障害児は,いくら納得したからといっても困難な条件が多く,長続きはしないものである.
 このような場合,父親が積極的に協力してくれるか否かは大変重要で,これまでの経験では,父親が積極的な家庭の障害児は,ジストロフィーに限らず訓練をきちんと行っているケースが多い.また,生活にも幅があり,行動範囲も広いようである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?