文献詳細
文献概要
実務のポイント 給食
栄養指導のあり方と方法について
著者: 中村丁次1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院栄養相談室
ページ範囲:P.868 - P.869
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私たちの食生活は,母乳という単一食品から始まり,自然的かつ社会文化的な諸々の条件に影響を受けながら,次第にその幅を拡大し,ある時は逆に縮小し,またある時は大きく左右に揺れながら営まれ,生命活動の基盤を成している.ところが,食生活のこのような拡大,縮小,あるいは揺れがある幅(所要量はこの幅を数量化したひとつの目安である)を越えて歪みが生じ,ある時間を経過し,生体の恒常性を越えた時に栄養性疾患が発症することが考えられる.上限を越えれば,肥満,糖尿病,動脈硬化,肝臓病,高血圧などのいわゆる慢性疾患の一誘因になり,下限を越えれば栄養失調になる.
栄養指導とは,このような食生活の幅と左右への揺れが適正になるべき新たな食生活への変容を起こすための教育的手段である.食生活を歪ませたベクトルは何かを探り,今度は適正にしうるベクトルを解明し,相手に教え,実践させ,そのことにより精神身体状態の改善を計ろうとするのである.
私たちの食生活は,母乳という単一食品から始まり,自然的かつ社会文化的な諸々の条件に影響を受けながら,次第にその幅を拡大し,ある時は逆に縮小し,またある時は大きく左右に揺れながら営まれ,生命活動の基盤を成している.ところが,食生活のこのような拡大,縮小,あるいは揺れがある幅(所要量はこの幅を数量化したひとつの目安である)を越えて歪みが生じ,ある時間を経過し,生体の恒常性を越えた時に栄養性疾患が発症することが考えられる.上限を越えれば,肥満,糖尿病,動脈硬化,肝臓病,高血圧などのいわゆる慢性疾患の一誘因になり,下限を越えれば栄養失調になる.
栄養指導とは,このような食生活の幅と左右への揺れが適正になるべき新たな食生活への変容を起こすための教育的手段である.食生活を歪ませたベクトルは何かを探り,今度は適正にしうるベクトルを解明し,相手に教え,実践させ,そのことにより精神身体状態の改善を計ろうとするのである.
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