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実務のポイント 人事・庶務
患者の苦情処理の実際
著者: 内藤均12
所属機関: 1聖路加国際病院庶務課 2日本病院会
ページ範囲:P.152 - P.153
文献購入ページに移動 患者の苦情や医事紛争を検討する場合には,法律的側面,管理的側面,職務行動的側面から論ずることができる.今回は,管理的側面,あるいは職務行動的側面から検討をすすめてみたい.
さて,一口に患者の苦情といっても,その原因は多種多様である.職員の接遇によるもの,設備関係を原因とするもの,医療に関するものなどであり,あるいはこれらが複合するものもある.これらの苦情処理は,いずれも初期の段階に誠意をもって解決すれば,その大部分は大きな問題に発展しないが,初期の解決を誤ると,つまらないことでも紛争になったりすることがある.例えば医事裁判の原告側(患者側)勝訴率が39.9%--一般民事80%,交通事故90%,アメリカ(ハワイ,カリフォルニア,ニューヨーク)80%--(饗庭忠男:日本病院会主催,医事紛争セミナー講演,1978・1・24)ということは,初期の解決方法に問題がなかったのだろうかと考えさせられるものがある.いずれにせよ,患者の苦情と医事紛争とは紙一重の問題ではないだろうか.
さて,一口に患者の苦情といっても,その原因は多種多様である.職員の接遇によるもの,設備関係を原因とするもの,医療に関するものなどであり,あるいはこれらが複合するものもある.これらの苦情処理は,いずれも初期の段階に誠意をもって解決すれば,その大部分は大きな問題に発展しないが,初期の解決を誤ると,つまらないことでも紛争になったりすることがある.例えば医事裁判の原告側(患者側)勝訴率が39.9%--一般民事80%,交通事故90%,アメリカ(ハワイ,カリフォルニア,ニューヨーク)80%--(饗庭忠男:日本病院会主催,医事紛争セミナー講演,1978・1・24)ということは,初期の解決方法に問題がなかったのだろうかと考えさせられるものがある.いずれにせよ,患者の苦情と医事紛争とは紙一重の問題ではないだろうか.
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