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特集 病院検査部門の動向と問題点 中央化の見直し 検査部の立場から
画一的中検から特徴ある中検へ
著者: 林康之1
所属機関: 1順天堂大学臨床病理学
ページ範囲:P.203 - P.206
文献購入ページに移動 我が国の病院検査室の中央化は昭和25年,GHQの指示により国立東京第一病院(現在の国立病院医療センター)において始められ,昭和29年東大病院に中央診療部という形で中央検査部が建物まで新設されるに至り以後またたく間に全国に普及した.そもそも中央化の要因というのが我が国病院の事情によって,問題の打開の道を求めて始まったものでないことはその成立の過程をみても明らかなのであり,中央化自体になんらの抵抗がなかったとは言えない.ではなぜ遼原の火のごとく病院検査部の中央化は普及したか,また晋及した現在において何の問題も起こらなかったのか,考慮すべき欠陥はどんな形で表明されているかという諸点をまとめておくことも経過をみる上で大切であろう.著者は昭和25年国立東一病院において,中火化の渦中に巻き込まれ,かつ昭和36年からは病院中検と最も関係の深い臨床病理学講座に職を得て現在に至っている.この間たえず中央化の長所欠点を明らかにし,いかにその組織を有効に動かすか,利用すべきかを時には主観的に,場合によっては客観的に観察し判断すべき立場にあった.その経験をもとに中央化が今後どのような形をとり得るかの推定をして標題への回答としたい.
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