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特集 医療機器管理の焦点
医療機器の安全性と事故対策
著者: 斎藤正男1 高田寿士1
所属機関: 1東京大学医学部医用電子研究施設
ページ範囲:P.570 - P.574
文献購入ページに移動 医療における最近の工学技術の進歩には,めざましいものがあり,数多くの医療電子機器が,診断・治療の場に導入されている.近代医療において,これらの医療機器の果たしている役割は,極めて大きいといえるであろう.したがって,このような医療機器は,患者ならびに医療従事者にとって安全であり,かつ信頼性の高いものでなくてはならない,このためには,まず機器の製造者側に,安全な機器を作る責任があり,また,使用者側には,その安全性を維持するために,機器を有効に管理していく責任がある.製造者に対しては,現在,日本ME学会の医用電気機器暫定安全基準1)を順守するように指導されている.そこで,本稿では,後者の使用者側の責任,すなわち医療機器の安全性,特に電気的安全性を維持するための保守管理のあり方について,述べてみたい.
医療に用いられる機器が,何らかの異常のために,正常に動作せず,好ましくない結果を生じた場合,これを事故と広く定義すれば,医療機器による事故では,次の二つが重要である.
医療に用いられる機器が,何らかの異常のために,正常に動作せず,好ましくない結果を生じた場合,これを事故と広く定義すれば,医療機器による事故では,次の二つが重要である.
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