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精神医療の模索・18
精神科医療におけるPSWの役割
著者: 竹内龍雄1 西沢利朗2
所属機関: 1筑波大学臨床医学系 2川崎市社会復帰医療センター
ページ範囲:P.791 - P.797
文献購入ページに移動模索する精神科医療の中でPSWの果たすべき役割は何か,医師の立場から論ぜよとの編集室からの依頼である.PSWに限らず精神科医療に携わる各専門職種は,自己の役割についてもまだ模索のうちにあるのかもしれない.その中にあって他職種の果たすべき役割を論ずるのは難しい.おそらくPSWの役割を考え,それを披瀝するにふさわしいのはPSW自身であろう.
医師はPSWらをパラメディカル・スタッフとみなし,自らを医療の担い手の中心に置いて彼らに種々の役割を期待する.筆者もまた医療の対象が病人でありその治療上の役割を考える以上,医師はその中心的な役割を果たすべきだと思っている,(ただし精神科の患者に対する援助は医療だけですまない場合が多く,福祉や教育その他の領域が重なりあって協力し合う必要があり,その際は精神科医はコンサルタントの一員であろう.)したがって以下に述べるのもこのような医師の立場からの精神科医療におけるPSWへの役割期待であり,それはPSW自身の立場から語られるものとはおのずと異なるのではないかと思われる.
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