文献詳細
文献概要
特別企画 慢性疾患の増加と病院
ホスピス—末期患者へのケアの模索
著者: 前田信雄1
所属機関: 1国立公衆衛生院衛生行政学部
ページ範囲:P.956 - P.960
文献購入ページに移動今日本では,全死亡約70万人のうち,予後不良,死亡が近い将来予測されていて,現在治療の方策もなく苦しんでいる末期患者は数10万人に達すると思われる(がんだけで年間約15万人の死亡).約50万人余の寝たきり患者の一部に相当し,その人たち以上に困難な医療と福祉の対象なのであるが,欧米ではホスピスという極めて意欲的な新しいケアの方式が実践されている.欧米と口本での数少ないケア体系ではあるが,このホスピスのやり方と模索を通じて,老人医療や慢性病患者医療のあり方を展望してみることにしたい.
掲載誌情報