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医療の周辺 社会学(家族関係論)—老人と家族・2
老人家族研究の方法と動向
著者: 奥山正司1
所属機関: 1東京都老人総合研究所
ページ範囲:P.1056 - P.1057
文献購入ページに移動 家族は,言うまでもなく,人間の基礎的集団であり,我々は定位家族(family of orientation)の中で育ち,結婚すれば生殖家族(family of procreation)を形成し,その中で一生を過ごす.したがって,家族関係ほど人間の日常的体験に属することがらは他にないと言っていいであろう.それゆえ,この「家族」という身近かな正体に,科学的に接近しようとする場合,我々は自分の特殊な体験に照らして,これを一般化しようとする傾向がある.もちろん,それは無理からぬことであるが,そのためにかえって得られた情報が事実とはかけ離れたものとして存在していることが多い.したがって,社会学的家族研究には,いろいろな資料に当たって,客観的に妥当な情報をつかむ必要性が,他の社会学の分野よりもことさら望まれていると言っていい.
そこで,老人に関する社会学的家族研究に関しても,既存の研究で用いられた概念を整理し,またどんな研究が行われ,どんな研究が未開拓であるかを知ることが当然必要になってくる.
そこで,老人に関する社会学的家族研究に関しても,既存の研究で用いられた概念を整理し,またどんな研究が行われ,どんな研究が未開拓であるかを知ることが当然必要になってくる.
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