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新病院建築・29
中央鉄道病院病棟(Ⅱ)—ユーザーの立場から
著者: 井祐弘1
所属機関: 1元中央鉄道病院設備調査室
ページ範囲:P.437 - P.443
文献購入ページに移動昭和45年に,第1期工事として,中央診療棟,外来診療棟が完成し,その後,予算の都合で,病棟部分の工事が,のびのびになっていたところ,昭和50年にいたり,再び,病棟建設の話が再燃し,当時としては,一応計画案がまとまっていたものを,この度見直しを行うことになった.ところが,その後の医療の進歩,基準法,消防法等の改正,それに加え,職場環境のレベルアップ等等,考えると全面的に計画案をやり直ししなければ,現在の近代病院としては追随出来ないものであることがわかり,今回,ゼロから出発することになった.第1期の工事の設計から病院建築にたずさわっていた筆者が,中央鉄道病院の医療職員の一員として,病院勤務となり,ユーザーつまり病院側,と設計担当の東京建築工事局のパイプ役として実施計画に入ったわけである.昭和51年4月,ICUを皮切りに精力的に各室のつめに入り,了解点に達した部分から本設計にかかるわけであるが,以下,順を追って,作業の進め方について述べる.今後の病院設計をされる方達の参考になれば幸である.
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