文献詳細
特集 救急医療その院内体制・1
文献概要
救急医療は古くて新しい問題である.私どもが救急業務に関心を持って努力し始めてから20年近くの歳月が流れた1).初期には交通外傷がそのほとんど大部分を占めたが,最近では病院周辺の都市化が進んだこともあって救急患者の内容もかなり変化してきた.
既に紹介した欧米の1,000床以上の病院の救急部2)のような救急医療専業の施設は我が国では未だ非常に少なく,多くの施設は私どもの病院がそうであるように片手間救急医療3)(兼業救急医療と唱えたい)であることは否めない事実である.そのような中型病院の救急医療における運営経費とその採算性を論ずることは誠に重要であるが,兼業であるがゆえに通常医療との絡み合いからその採算性の分析は困難であろう.しかしながら現今の救急二次医療の大部分を担っている中型病院の避けて通れぬ問題として,なるべく正面から取り組んでみたい.
既に紹介した欧米の1,000床以上の病院の救急部2)のような救急医療専業の施設は我が国では未だ非常に少なく,多くの施設は私どもの病院がそうであるように片手間救急医療3)(兼業救急医療と唱えたい)であることは否めない事実である.そのような中型病院の救急医療における運営経費とその採算性を論ずることは誠に重要であるが,兼業であるがゆえに通常医療との絡み合いからその採算性の分析は困難であろう.しかしながら現今の救急二次医療の大部分を担っている中型病院の避けて通れぬ問題として,なるべく正面から取り組んでみたい.
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