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文献詳細

雑誌文献

病院40巻1号

1981年01月発行

文献概要

特集 「人間性回復」への動き 「人間性回復」の試み

—国立名古屋病院—薬剤師の乳癌治療グループへの参加

著者: 宇佐美久良1

所属機関: 1国立名古屋病院薬剤科

ページ範囲:P.48 - P.49

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 医学の日々の進展とともに新薬が次々に開発され,病院における薬剤師の業務量は年々,膨張の一途をたどっている.そして業務の合理化,調剤や製剤の技術向上,患者待ち時間の短縮などに薬剤師の心が向けられ,薬を投げ与える,すなわち投薬という言葉に象微されるように,患者と薬剤師との人間的な触れあいは全く失われてしまった.しかし近年になって患者サービスの一環としていろいろ試みられ,患者と薬剤師の間における人間性回復の兆しがみえてきた.
 当院においても,患者との唯一の接点である薬の交付窓口での応対に眼が向けられた.薬を渡すとき,一日も早く病がなおるように祈りを込めて,「おだいじに」と声をかけることから始まった.用法の難しいものは使用説明書を作製して薬袋のなかに入れるとともに交付時には声をかけて説明するようにしている.初めての患者には,処方箋発行時に(新)の記号を付け,その患者には「使用法は分かっていますか」と聞いて使用法について間違いのないようにていねいに指導する.また薬の相談窓口を設け,薬について分からないことは何でも相談に応じている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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