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文献概要
病院精神医療の展開 対談
治療環境としての精神病院建築
著者: 石川信義1 加藤邦男2
所属機関: 1三枚橋病院 2京都大学工学部建築学
ページ範囲:P.887 - P.894
文献購入ページに移動石川 戦後の精神病院の流れは,ライシャワー事件を境目として,大きく変わったと言えるでしょう.あの事件以後,"野放しの精神病"という言葉が新聞紙上で盛んに使われるようになり,病者を精神病院の中へ次々と取り込んでいく作業が,国の施策として強力にすすめられるようになりました.あれから,精神病院が雨後のたけのこのごとく全国各地に乱立していったんですね.
精神病院の建築構造を考えるときに,このような状況のもとで精神病院が作られていったという事情は見逃すわけにはいかないと思います.
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