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特集 病院増改築の実例
増改築を経験して感じたこと—医療法人同愛会山崎病院
著者: 山崎則夫
所属機関:
ページ範囲:P.126 - P.126
文献購入ページに移動 当院のある鴻巣市は戦災を受けなかった町で,戦前からの木造建築物が随所に残っているが,昭和18年10月,木造の診療所から出発し,その後医療の進歩に伴って増改築を繰り返した当院もまだ老朽化した木造部分に病棟があった.そこで,その木造部分が火災に対し危険であること,また継ぎ足しの連続で増築されており,医療の進歩及び近代的管理運営に対応できなくなったこと,そして駐車スペースが不足してきたことを理由に増改築に踏み切ったので,その経験の中で感じたことをまとめてみよう.なお,現在,当院は102床,内科・外科・整形外科を診療科としている.
まず増改築計画から設計までの苦労としては,①病院全体の管理運営システムや増改築計画という観念的なものを,実際に働く場として認識し,建物として具体化していくことの難しさ,②公共性のある建物とはいえ近隣問題があり,不在地主との交渉で6か月もの時間と手間,建設費の2〜3%に当たる費用を要したことが挙げられる.
まず増改築計画から設計までの苦労としては,①病院全体の管理運営システムや増改築計画という観念的なものを,実際に働く場として認識し,建物として具体化していくことの難しさ,②公共性のある建物とはいえ近隣問題があり,不在地主との交渉で6か月もの時間と手間,建設費の2〜3%に当たる費用を要したことが挙げられる.
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