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人
病気の克服が真の医者を作った 兵庫県立柏原病院院長 山本善信氏
著者: 岡本道雄1
所属機関: 1京都大学
ページ範囲:P.199 - P.199
文献購入ページに移動 山本先生は私より二つくらい後輩で,三高時代,同じ下宿だったこともある.高校在学中,二人とも肺を患ったが,特に彼は重症で,数年の闘病休学の後,京大へ入学してきた.彼は一中,三高,京大という名門コースを進んだ人だが,若い時から確かに大した秀才で,かつ哲学者だった.また真面目な人格者であった.
卒業後,私は学問の道に進んだが,彼は昭和17年卒業と同時に兵庫県三田の当時の県立療養所春霞園に入り,自らが病んだ結核に取り組んだ.28年,柏原病院に赴任し,その後今日まで農村のひとりひとりに語りかけるように医療を差しのべてきた.そのような姿を識らず識らずの内に皆が知り,患者も,職員も,県当局も彼を信頼するようになった.
卒業後,私は学問の道に進んだが,彼は昭和17年卒業と同時に兵庫県三田の当時の県立療養所春霞園に入り,自らが病んだ結核に取り組んだ.28年,柏原病院に赴任し,その後今日まで農村のひとりひとりに語りかけるように医療を差しのべてきた.そのような姿を識らず識らずの内に皆が知り,患者も,職員も,県当局も彼を信頼するようになった.
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