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ケース・レポート コンピュータの導入と活用
東海大学病院におけるコンピュータ導入の現況
著者: 正津晃1 高橋隆2
所属機関: 1東海大学外科 2東海大学ME
ページ範囲:P.309 - P.312
文献購入ページに移動一方,大学病院には病歴に,中検に,病理に,膨大な医学情報が蓄積されている.これをコンピュータに登録し,利用してこそ,大学病院として意義のあるコンピェータ利用であり,医療情報システムであると我々は考えている.従来,これらのデータは患者名をもとに整理されているのみで,横の連絡は全くといってよいほどなかった.疾患別に,病理組織別に症例を集めようとすれば,多大の人力と時間を要した,症状別に症例を集めることなど,不可能に近かった.古い大学では例えば胃癌の症例を調べるにしても,自分の属する教室の症例はまとめられても,他の教室あるいは他科の症例は,調べようもないのが実状であろう.大学病院の持っている情報のごく一部しか利用できず,しかもそれをまとめるのに多大の手間ひまがかかるのである.
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