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文献概要
リハビリテーション・その現状
リハ医療の現状と診療報酬の適正化
著者: 三島博信1
所属機関: 1中伊豆リハビリテーションセンター
ページ範囲:P.440 - P.443
文献購入ページに移動 筆者に与えられたテーマは,"我が国におけるリハビリテーション医療の現状をふまえて,その診療報酬の適正化について提言せよ."ということであるが,この問題を考えるとき,現在の医療制度と診療報酬の算定・支払方式のもつ矛盾について言及するのを避けてとおることはできない.また,リハビリテーション(以下リハと略)医療について触れるとき,これがいまだに正式な診療科目として認められていないという事実を看過することはできないのである.
昭和36年に国民皆保険が実施されるようになってから,医療費は医師—治療側の一存で自由にできなくなり,国がこれを決めることになった.つまり,経済統制の下に束縛されることになったのである.しかも国鉄料金の場合には,これを決めるのは経営者のほうであるのに,医療費はその決定が実質的な支払者側なのである.その矛盾はまだある.それは,皆保険の実施に当たって当然しておかなければならなかった医療制度の改革をなおざりにしたまま,それまでの旧制度と安易な妥協をしてしまった結果のものである.
昭和36年に国民皆保険が実施されるようになってから,医療費は医師—治療側の一存で自由にできなくなり,国がこれを決めることになった.つまり,経済統制の下に束縛されることになったのである.しかも国鉄料金の場合には,これを決めるのは経営者のほうであるのに,医療費はその決定が実質的な支払者側なのである.その矛盾はまだある.それは,皆保険の実施に当たって当然しておかなければならなかった医療制度の改革をなおざりにしたまま,それまでの旧制度と安易な妥協をしてしまった結果のものである.
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