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文献詳細

雑誌文献

病院40巻8号

1981年08月発行

文献概要

小特集 病院臨床実習の実情と問題点

臨床実習受入れのメリットとデメリット—病院の側から

著者: 安冨徹1

所属機関: 1国立京都病院臨床研究部兼第一外科部

ページ範囲:P.652 - P.653

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 標題のテーマをいただいて実のところ大変困惑した.このようなことをあらためて考えてみたことがなかったからである.どんな職業でもそうであろうが,特に医師やナースは企業秘密がないだけに,自分の知っていることや経験を惜しむことなく後輩に相続してもらうのが当然と考えている.したがって取り立てて実習の場を提供することの損得計算はしてみたことがないわけである.しかし考えてみれば,どんな営みにもメリットとデメリットはあるはずである.ただひとくちにメリットと言いデメリットと言っても,それをそのように受け取るのはそれぞれの立場によって異なるのは当然である.ここで求められているのは「病院の側から見た……」とあるから,病院の管理者としての立場から感ずるそれであろうが,同時に現場における指導者としての感じ方も含まなければならないであろう.ひとくちに言って現場の指導者といっても階級の差があることであるから,細かく言えば更にいくらかの違いがあるはずである.
 このテーマをいただいて,大げさに言えば愕然とした私はすぐ臨床実習の現場の責任者としての婦長と主任の10数名の人に,この旨を伝えて数枚の感想文を書いてもらった.ここではその感想文のまとめを軸として,私なりの考えをいくらか付け加えて述べることにした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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