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医療施設統計・3
著者: 福島匡昭1 藤崎清道2
所属機関: 1福島県立医大 2厚生省保険局医療課
ページ範囲:P.432 - P.433
文献購入ページに移動全国の病院・診療所で1日に取り扱う外来,入院を併せた患者数を人口10万対で示したのが受療率である.その経年的傾向を図14に示したが,昭和30年代から40年代前半にかけては健康保険制度の普及と向上とに伴って受療率が急速に高くなってきている.その後の受療率は石油ショックなど社会的変動の影響を受けつつも全体としては微増の傾向をたどっている.昭和30年当時と比べると現在の受療率は2倍以上となっており,国民の医療施設利用頻度がこの間に2倍以上となったことを示している.1日の取扱い患者のうち外来患者がその85.8%を占めており,入院は14.2%である.
病院における入院の状況は表6に示すとおりである.1日平均在院患者数は,昭和30年の約40万人から昭和55年には107万人へと2.5倍に増加してきている.これを病院の種類別に見ると,精神病院と一般病院での在院患者数の増加が著しいが,これは精神病床と一般病床を利用する患者数が増加し,伝染病床,結核病床,らい病床を利用する患者数が減少しているためであり,国民の疾病状況の変化を反映している.
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