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バイオエシックスと医療
6.バイオエシックスの考え方(その3)— 2)決断の共有
著者: 木村利人1
所属機関: 1ジョージタウン大学
ページ範囲:P.516 - P.517
文献購入ページに移動 人間は,自由と責任を持った存在であるとされています.私たちは,数多くの制約と限定の中に生きていますが,原則的には「他人に危害を与えたり,社会に害悪を及ぼさない限り」自由に,自分で決めた行動を行うことができますし,それが良いことであるとされています.
医療の文脈の中でこれらの点を考えてみますと,一応患者が自ら医師を訪れ,診断を求めることにより,当然治療についての助言,処置を受け入れるべき関係は生じます.米国で注目すべきことは,手術を含めた医療処置や患者の身体と生命についての最終判断は,正常な成人にありとする法理(Schloendorff v. Socie—ty of New York, 1914)が確立していることです.
医療の文脈の中でこれらの点を考えてみますと,一応患者が自ら医師を訪れ,診断を求めることにより,当然治療についての助言,処置を受け入れるべき関係は生じます.米国で注目すべきことは,手術を含めた医療処置や患者の身体と生命についての最終判断は,正常な成人にありとする法理(Schloendorff v. Socie—ty of New York, 1914)が確立していることです.
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