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文献詳細

雑誌文献

病院41巻7号

1982年07月発行

文献概要

随想

医者と政治

著者: 東富三男1

所属機関: 1清恵会病院

ページ範囲:P.622 - P.622

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 「無学徒食」の輩と罵られても馬耳東風然として受け流しているのが政治屋である.去年6月の医療費改正で,追い打ちをかけられて閉鎖のやむなきに追い込まれた病院もあったという.足元に火がついて生活を脅やかされても,手をこまねいて右往左往して打つ手を持たないのが医者のグループであろう.キングカードをちらつかせるだけで,それを行使しないのは医者の倫理観に基づくものである.赤字を抱えながら要求貫徹のために毎年ストに突出する公的機関と少しちがうのは,倫理観もさることながら今様に言えば一度刺したハチになりかねないからであろう.
 前おきが長過ぎたが,歴史の上では医者はいつの世でも政治に利用されかつ犠牲になっていたようである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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