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文献概要
随想=私の出会った患者
死に直面したカトリック信者
著者: 村田清1
所属機関: 1市立伊勢総合病院
ページ範囲:P.711 - P.711
文献購入ページに移動今でも忘れないのは,私の家にもよく来た,ぼろ布や新聞紙などを買いに来る「くず屋」のおばさんのお産が近づいたと聞かされて,衣類や綿布の手に入らないときなので,自分の家のもので「おしめ」や産衣を作って,お産のときはそれを持って母子の面倒をみに行ったことである.自分の家にも手の掛かる小さい子どももいるのに,困っている人のために世間体など気にせず,自分の仕事と考えて,喜んで世話をするご夫婦には,町内の人も皆一目も二目もおいていたのである.
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