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新 病院建築・57
韮崎市立病院の設計
著者: 波多野雅彦1
所属機関: 1建築計画総合研究所
ページ範囲:P.801 - P.807
文献購入ページに移動本病院は,昭和23年終戦直後のあらゆる面で不安な状況の下において,住民の"身近な入院治療施設を"という要望に応えて,韮崎町(昭和29年市制施行)とその周辺7か村の組合立病院として現在地に開設されたのがその始まりである.開設当初の病床数は,わずかに33床であった.
以来医学の進歩と医療需要の増大に対応すべく数次にわたって新たな診療科の開設,増床等が行われ,その都度建物も次々に増改築されてきた.加えて看護婦宿舎,医師住宅,職員住宅の建設も相次ぎ,やがて敷地は主に低層の建物によりその大部分が埋め尽くされてしまった.最近は,敷地面積の上からも今後の発展拡充が困難であるばかりでなく,診療機能面では,発展する医療への対応も思わしくなく,更には入院患者の生活環境水準もかなり悪くなっていた.防災設備面においても法令上多くの問題をかかえる状態であった.
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