icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院42巻10号

1983年10月発行

文献概要

病院精神医療の展開 座談会

岡山県の地域精神医療と精神病院の役割・1

著者: 修多羅正道1 藤田英彦2 山本昌知3 中島豊爾4 富井通雄5

所属機関: 1高見病院 2慈圭病院 3岡山県精神衛生センター 4岡山大学医学部精神科 5県立岡山病院

ページ範囲:P.915 - P.919

文献購入ページに移動
 富井 ご存じのように,今日の医療界は医療経済の基盤が非常に揺らいできて,極めて重大な危機的局面を迎えていると思います.そういう状況の下で今年の3月25目に医療法の一部改正案が国会に上程されました.今回は継続審議になりましたが,その際に発表された地域医療計画策定のガイドラインでは,精神医療が一般医療としての「市民権」を得ることができなくて,旧態依然として特殊医療の中に置き去りにされている.そればかりでなく,その根底にはむしろ隔離収容中心主義の思想が流れているんではないかと疑われるところもあるわけです.
 つまり,プライマリー・ケアないし外来医療とされている1次医療の中に精神医療の姿がみられていない.2次医療で初めて精神科通院治療を確保するということになっています.しかも精神病床の確保は,がんや腎移植などの特殊医療と同じレベルで,3次医療の問題とされています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら