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小特集 病院の機能分化—特に専門分化の今後
診療・研究・研修の連携を目指す脳神経外科専門病院
著者: 中村順一1
所属機関: 1医療法人医仁会中村記念病院
ページ範囲:P.693 - P.695
文献購入ページに移動開院当時は交通戦争の真っただ中で,全国一の交通事故多発地域である北海道の特殊事情のため,頭頸部の外傷患者が入院患者の多数を占め,その診療に追われていたのが現実であった.現在では,社会の高齢化などの社会的事情が変化し,脳動脈瘤,脳出血,脳梗塞などの脳血管障害(いわゆる脳卒中)の患者数が増加し,入院患者の疾病構成にも変化を生じてきている.一刻を争う脳神経外科的疾患を扱う病院として,365日,24時間体制を敷いてきたが,余裕を持った332床の病床も年を経るごとに手狭さを感じるようになったため,患者受け入れ体制を整えての再スタートである.現在のスタッフは,医師約40名,看護婦など約400名,その他約160名の計600名である.365日,24時間診療の体制は継続し,救急搬入,検査,手術,治療,リハビリテーションの連携が円滑に進行する設備,システムを取り入れている.
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