文献詳細
文献概要
特集 病院トップマネージメントを考える
病院管理とは,病院の管理者とは何か
著者: 砂原茂一1
所属機関: 1国立療養所東京病院
ページ範囲:P.114 - P.118
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とにかく院長稼業を30年余りも続けていたわけですから,管理者のありようについての編集子の設問にまともに答えられないのはお恥ずかしい話です.病院管理学なるものをまじめに勉強をしないで行き当たりばったり,全くのその日暮しで今日に至ったことを今更後悔してもはじまりません.
もっとも"病院管理"という言葉との出会いは割合早いほうで,戦前,30歳を超えたばかりでハルピンの病院の院長を押しつけられ,医者の平均的常識だけを頼りに,約束の1年間をどうにか勤め上げ,東京に帰って来たのは昭和19年の初夏でした.ぶらぶらと本郷の通りを歩いていて,ある古本屋で"病院管理"(マッキーカン)という本を見つけました.まもなく清瀬村にある病院へ赴任することになっていましたから,今度はいくらか筋の通った病院管理をしなくてはならないという殊勝な気持ちもなくはなかったのでしょうが,それよりも戦時下,外国語の本に飢えていたというのが本音です.
とにかく院長稼業を30年余りも続けていたわけですから,管理者のありようについての編集子の設問にまともに答えられないのはお恥ずかしい話です.病院管理学なるものをまじめに勉強をしないで行き当たりばったり,全くのその日暮しで今日に至ったことを今更後悔してもはじまりません.
もっとも"病院管理"という言葉との出会いは割合早いほうで,戦前,30歳を超えたばかりでハルピンの病院の院長を押しつけられ,医者の平均的常識だけを頼りに,約束の1年間をどうにか勤め上げ,東京に帰って来たのは昭和19年の初夏でした.ぶらぶらと本郷の通りを歩いていて,ある古本屋で"病院管理"(マッキーカン)という本を見つけました.まもなく清瀬村にある病院へ赴任することになっていましたから,今度はいくらか筋の通った病院管理をしなくてはならないという殊勝な気持ちもなくはなかったのでしょうが,それよりも戦時下,外国語の本に飢えていたというのが本音です.
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