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病院精神医療の展開
精神病院の「入院」とは何か
著者: 加藤正明1
所属機関: 1前国立精神衛生研究所
ページ範囲:P.258 - P.261
文献購入ページに移動 我が国の精神病院の病床は,ここ20年の間に急激に増加し,32万床,人口1万人対28床に達した.日本の総医療状況からみると,病床数は全体の20%を越しているのに,医療費はわずか5.8%に過ぎない.このような低医療費の下で精神科医療が行われているのであって,当然ここで精神病院における入院とは何かという疑問が生じてくるのであろう.
後に他国との比較において述べるように,人口1万人対28床という病床率は,まだ最上位とは言えない.再入院を含む年間入院率は横ばいであるが,最も目立つのは平均在院期間530.8日という長さである.もっともこれは精神病院に限らず,一般病院の在院期間も諸外国に比べて長いのが,我が国の特微である.
後に他国との比較において述べるように,人口1万人対28床という病床率は,まだ最上位とは言えない.再入院を含む年間入院率は横ばいであるが,最も目立つのは平均在院期間530.8日という長さである.もっともこれは精神病院に限らず,一般病院の在院期間も諸外国に比べて長いのが,我が国の特微である.
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