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特集 「患者の権利」と病院の対応
「患者の権利」以前の医療情況から権利獲得へ—東大病院外来患者アンケート結果より
著者: 本田勝紀1
所属機関: 1東京大学医学部第1内科
ページ範囲:P.119 - P.122
文献購入ページに移動 私たちはこの1年半あまり,東大PRC (患者の権利検討会:Patient Right Conference)を月に一度のカンファとして院内で開催し,患者の権利に関する検討を行ってきた.出席は主に小児科,内科,外科,精神科の医師がほとんどであるが,他に看護婦,パラメディカル職員,そして医療被害者,マスコミ関係者,さまざまな医療運動をやっている市民などが参加し,常時20人くらい集まって活発な議論を交わしている.そもそもの発足は,東大病院で人体実験や医療被害の闘争を患者被害者と一緒に行ってきた医師たちが,「医療被害と斗う医師弁護士の会」を結成して約8年,毎月の定例医療被害相談を弁護士とともに開催し,さまざまな医療被害ケースの検討に従事してきて,最大のケース「富士見産婦人科病院事件」にぶつかり,被害者とともに近代兵器医療の問題,医療行為の適応(インディケイションIndication)問題,そして女性患者の権利の問題を眼の前につきつけられてからといえよう.
富士見産婦人科病院被害者同盟との信頼関係のもと,預かった証拠保全された貴重な同病院のカルテは次々に私たちを驚かせ,最後に恐怖に落としこんだのである.
富士見産婦人科病院被害者同盟との信頼関係のもと,預かった証拠保全された貴重な同病院のカルテは次々に私たちを驚かせ,最後に恐怖に落としこんだのである.
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