病院45巻12号

1986年12月発行

特集 医療における民間活力の導入

医療における"民活"は役に立つか

著者： 中村仁一¹ 花村哥吉²

所属機関： ¹財団法人高雄病院 ²厚生連篠ノ井総合病院

ページ範囲：P.1007 - P.1012

民間医療保険の現状と今後の展開
　今回の民間医療保険の登場は，国の財政状態が厳しさを増し，一方で国民の医療や健康・福祉に対するニーズが高度化・多様化する中で，公的医療保険だけで国民すべてのニーズに対応するには限界があり，これを民間医療保険の活用により吸収していこうとの考えが背景にある．しかし，その保険内容は従来の特約の延長線上にあると考えてよく，特段目新しいものとは言えないが，民間医療保険を公的なものの補完と位置づけ，役割を明確にした点は意味がある．