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病院運営の変化 ここ10年余病院はどう変わったか
病院建築工事費の変化
著者: 大場則夫1 長谷川吉信1
所属機関: 1共同建築設計事務所
ページ範囲:P.247 - P.251
文献購入ページに移動過去15年ないし20年ぐらいの間に,病院建築は,その工事費の断面からみるとどのように変わってきたのであろうか.このことを考えるにまず手始めに,建築工事費は一般的にどのような足取りであったかを見てみるのが順序というものであろう.図1は昭和40年を基点とした標準建築費指数注1)の15年間にわたる変動を示したもので,併せて変動に関係ありと思われる外的な要因を示してある.
この図から,まず第一に言えることは,建築費は時間の経過と共に上昇して来たということ.しかも時として,大きな経済の変動要因に伴って劇的に上昇したことがあることを示している.更に木造・RC (鉄筋コンクリート)造・S (鉄骨)造という構造種別の違いによって,その足取りには多少の違いがみられる.すなわち最も生産性が向上させ難いといわれる木造が最高で,工場生産品比率が高く,生産性の上昇が可能だったS (鉄骨)造が上り方が最も少なく,RC造はちょうどその中間ということも知られる.
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