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自己管理型の「在宅医療」
著者: 小野重五郎
所属機関:
ページ範囲:P.527 - P.527
文献購入ページに移動在宅医療は,はじめは寝たきり老人の家庭での介護を中核とする概念であったが,昭和56年のインスリン自己注射の保険適用をきっかけとして,患者による自己管理型の医療もこのことばのなかに繰り込まれるようになった.昭和58年,老人保健法の成立以後は,同法のなかでの「在宅医療」は老人介護型を,一般保険のなかでは自己管理型の医療を表現していることは注目に値する.同じ在宅医療といっても,両者は,医療行為のあり方,患者の能動性の点で,質的に異なったものである.
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