文献詳細
文献概要
隠れた戦中医学史 ペニシリン秘話
戦中のペニシリン生産量
著者: 落合勝一郎12
所属機関: 1学校法人東京文化学園 2財団法人聖路加国際病院
ページ範囲:P.592 - P.594
文献購入ページに移動 前にも述べたように,日本のペニシリンは陸軍軍医学校が主導したペニシリン委員会のチームワークによる研究が実を結び,工場生産が昭和19年11月29日から森永薬品三島工場で始まっている.ペニシリン委員会から出向した相澤憲氏らの技術指導で,12月23日にはその生産に成功し,急拠同委員会に納入している.日本で初めて見るペニシリンであった.
その後間もなく,梅沢浜夫教授の指導する萬有製薬株式会社の生産が成功したことも既述した.筆者の記憶では,わかもと製薬株式会社や帝国農藝化学株式会社,明治製菓株式会社系列の山形合同食品株式会社などがペニシリン委員会の科学者たちの技術指導でそれぞれ生産計画を進めていた.
その後間もなく,梅沢浜夫教授の指導する萬有製薬株式会社の生産が成功したことも既述した.筆者の記憶では,わかもと製薬株式会社や帝国農藝化学株式会社,明治製菓株式会社系列の山形合同食品株式会社などがペニシリン委員会の科学者たちの技術指導でそれぞれ生産計画を進めていた.
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