文献詳細
文献概要
定点観測 北海道・新冠町から
これからの医師は"人間の死"および"終末期ケア"について,いつ,どこで,誰に学ぶのか
著者: 矢澤信明1
所属機関: 1新冠町国保病院
ページ範囲:P.598 - P.598
文献購入ページに移動 今までの日本の医療は,ひたすら「生きること」への追求に励み,延命への努力に精力を傾けてきました.医師は自分の受け持つ患者の死に遭遇した時,医の敗北を感じ,空しさに陥るものです.
日本では,当然かつ誰にも確実に訪れる「死」については口にすることを避ける習慣があり,病院では4(シ)のつく病室はなく,結婚式などでも「死」を口にすることは嫌われています.しかし,ヨーロッパ諸国では"Death is nature",すなわち「死」は当たり前の事象として認識され,学問的にもターミナル・ケア(終末期看護)の分野が古くから発達し,そのための施設(ホスピスなど)が多く見られます.
日本では,当然かつ誰にも確実に訪れる「死」については口にすることを避ける習慣があり,病院では4(シ)のつく病室はなく,結婚式などでも「死」を口にすることは嫌われています.しかし,ヨーロッパ諸国では"Death is nature",すなわち「死」は当たり前の事象として認識され,学問的にもターミナル・ケア(終末期看護)の分野が古くから発達し,そのための施設(ホスピスなど)が多く見られます.
掲載誌情報