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文献詳細

雑誌文献

病院46巻1号

1987年01月発行

文献概要

特集 病院ルネッサンス

病院の原点を見直す

著者: 島内武文1

所属機関: 1東北大学

ページ範囲:P.21 - P.24

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 病院は本来医療のための施設であり,そのあり方は医療によって左右される.元来,病院には医療,すなわち診療・看護・給食・収容などの機能があり,ここで患者が多数医療を受けることから医学の教育と研究の場として重視され,また患者を収容するところから社会的には隔離の機能がある.昔の都市では寺院が中心的な位置を占めていたが,今日では病院が地域の文化の象徴となっている.
 我々は健康や生命を重視して,医療にはあらゆる人智・手段を動員し,その施設として高度の知識技能による組織と高度複雑な機械設備を備える病院を作り上げてきた.それだけに,病院は医療において大きな比重を占めている.しかし,病院はあくまで医療の手段であって目的にはなり得ない.もしも「病院の原点」という言葉にこだわるならば,それは医療の手段ということになるであろう.しかし,出題の本意は恐らく「医療の原点」を今日の病院医療について考慮することを求めているものと思われ,またそこに病院の原点がおのずと発見されてくることになるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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