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文献詳細

雑誌文献

病院46巻10号

1987年10月発行

文献概要

定点観測 石川県・鶴来町から

病院保健婦の仕事って何だろう—小さな病院での13年

著者: 中田なみ子1

所属機関: 1公立鶴来総合病院

ページ範囲:P.851 - P.851

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 「病院の保健婦さんてどんな仕事をなさるんですか?」何回となく人からこう質問されてきた.保健所でも町村でも働いた経験のないまま病院保健婦になって10年.今だに「これが病院保健婦の仕事です!」と答えられないでいるが,今まで取り組んできた仕事,現在の仕事,そして自分なりの展望をあわせれば,一つの病院保健婦のあり方,スタイルがみえてくるのではないかと思う.
 私の勤務する病院は,周辺の3町5村で設立している医療施設組合立の公立病院で,内科,外科を中心とした150床ほどの一応総合病院で,今秋からやっとCTスキャンが入ることになった.よく言えば小まわりがきき,悪く言えば,二次医療,三次医療をやっていくには力不足が目立つ.交通の便がよくなって,車で30分の金沢市内の県立病院,大学病院へ患者さんが流れていく傾向も強い.そんな中で,なぜ不採算部門である保健婦を採用したか,当時(昭和50年)の事務長の話によれば,「地元に病院がありながら地元の病院を利用しない住民に,この病院は我々の病院で,我々の健康を守ってくれる所だという意識づけをしたかった.何から手をつけていけばいいかわからなかったが,地域医療をすすめるには保健婦が必要だという人があって,その人のすすめで採用することにした」ということであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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